ターンオーバー

 

「ターンオーバーってなんですか?」

「ターンオーバーを正常にする方法が知りたい!」

 

今回はターンオーバーとはなにかという内容からそのメカニズム、正常にする方法まで解説していきます。

ターンオーバーは美容の話ではよく出てきますが、詳しく知っている人は意外と少ないです。

 

ターンオーバーは表皮という層でおこなわれているのですが、詳しい肌の構造については「基本的な肌の構造を徹底解説!一度は勉強したい肌のこと!」を参考にしてみてください。

またこの記事ではターンオーバーについて網羅的にまとめているので、気になっている方は参考にしてみてください!

 

ターンオーバーとは?

ターンオーバーとは、英語で「turnover」のことをいい、物事が入れ替わることを意味しています。

美容では、”肌の新陳代謝””生まれ変わり”のことです。

ターンオーバーを理解するには、まず肌の構造について知っておかなければなりません。

 

皮膚

 

肌は数多くの層が積み重なってできているのですが、大まかには以下の3つに分類されています。

 


 

  • 表皮
  • 真皮
  • 皮下組織

 


 

ターンオーバーはこの中の表皮でのみおこなわれていて、厚さにすると0.07mm~1.4mmでの話です。

ただ薄い皮膚の話ですが、細胞が生まれてから約28日かけて、アカやフケとして出ていきます。

このように”常に生まれ変わりを繰り返しているため、傷が治り跡も薄くなっていく”のです。

 

ターンオーバーのメカニズム

表皮

 

ターンオーバーについてより詳しくメカニズムを説明していきます。

ターンオーバーのメカニズムを理解するためには、表皮についてより詳しく知る必要があるのです。

表皮は4つの層にわかれています。

 


 

  • 基底層
  • 有棘層
  • 顆粒層
  • 角質層

 


 

4つの層にわかれていると言っても、細胞の視点で考えると大きな違いはありません。

基本的に”細胞が徐々に押し上げられて、成長していっている”だけです。

今回は、細胞が生まれる基底層から解説していきます!

 

基底層

表皮

 

基底層は表皮細胞が生まれる層です。

この層は表皮の中で唯一細胞分裂ができる層で、”ケラチノサイト””メラノサイト”といった細胞が存在しています。

 

角質細胞となるのはケラチノサイトと呼ばれている細胞で、ここで細胞増殖がおこなわれます。

基底層はこの他にも役割がありますが、詳しくは「肌の構造」の記事を参考にしてみてください!

 

有棘層

表皮

 

有棘層での細胞は多角形ですが、押し上げられるとともにデコボコの少ない形になっていきます。

表皮の中では一番厚い層です。

 

この厚さは皮膚に比例して大きさが変わってきます。

またこの層ではケラチンが発現することがわかっています。

 

ケラチンとは、角質の主成分でいわゆるタンパク質のことです。

髪の毛の主成分はこのケラチンでできています。

 

顆粒層

表皮

 

顆粒層は表皮細胞が死ぬ層です。

細胞が死ぬのは大きく分けて、”アポトーシス””ネクローシス”の2つがあります。

 

アポトーシスとは、細胞自身にプログラムされた死のことです。

一方のネクローシスとは、外部の影響による死のことを言います。

この両方が起こり、徐々に死体となった細胞が積み重なっていきます。

 

角質層

表皮

 

角質層は、表皮の中で一番外側にある層のことです。

この層は顆粒層で死体となった表皮細胞が積み重なって、タンパク質が結合することで構成されています。

 

角質層からアカやフケになって出ていくわけですが、この層にはタンパク質分解酵素が存在します。

つまり、”この酵素が結合した細胞の死体を切断することで、剥がれ落ちていく”わけです。

 

ターンオーバーの乱れが原因で起こる肌トラブル

ターンオーバーは肌の生まれ変わりそのものなので、変化が起きてしまうと色々な肌トラブルを引き起こします。

大きくわけると、ターンオーバーが早い場合と遅い場合に分けられ、そのどちらも肌トラブルの原因です。

今回は以下の5つを解説していきます。

 


 

  • 乾燥・敏感肌
  • アトピー性皮膚炎
  • シミ
  • ニキビ
  • シワやたるみ

 


 

それぞれ説明していきます!

 

1.乾燥・敏感肌

ターンオーバーが早すぎると、表皮細胞が角質に変化しない限り、外界にさらされてしまうことがあります。

こうなると、”バリア機能としては役に立たず、乾燥や敏感肌を引き起こす恐れがある”のです。

 

粉ふき

 

特に角質層は肌内部の水分を閉じ込める役割も果たしているため、ここがダメになると肌内部も乾燥しやすくなります。

ここで”乾燥と敏感肌をひとまとめにしたのは敏感肌という肌質は存在せず、乾燥の延長線上にある肌質だから”です。

 

2.アトピー性皮膚炎

ターンオーバーがさらに早くなってしまうと、アトピー性皮膚炎の原因になります。

というのも、角質層は死んだ細胞が何層にも積み重なってできた強いバリアなわけです。

 

この”バリアがもろくなってしまったら、アレルギーの原因や細菌が侵入しやすくなります。”

ちなみにアトピー以外にもぜん息や食物アレルギーが引き起こしやすくなることがわかっています。

 

3.シミ

シミはターンオーバーが遅れることが原因でできやすくなります。

歳を取るとともにシミができやすくなるのは、”ターンオーバーが年齢とともに遅くなるから”です。

 

 

色素沈着

 

ターンオーバーは20代で約28日と言われていて、40代になると約40日かかると言われています。

シミの元となるメラニン色素は”ターンオーバーとともに排出されていくので、これが遅れてしまうと皮膚に残ってしまう”のです。

 

4.ニキビ

ターンオーバーが遅れてしまうとシミだけではなく、ニキビもできやすくなります。

遅いターンオーバーは最終的にアカやフケとなるべき角質細胞が残り、厚くなっていきます。

 

表皮

 

”角質層が厚くなってしまうと、毛穴を塞ぐようになってしまい、皮脂が詰まっていく”のです。

すると、初期段階のニキビができ、おこからアクネ菌が大量に増殖して炎症をもつニキビができあがります。

 

5.シワやたるみ

今までの解説でもわかるようにターンオーバーが変化すると、シワやたるみにもつながります。

これはターンオーバーが遅れた場合も原因になりえますし、細胞増殖が促進した場合もそうです。

 

どういうことかというと、”細胞増殖が促進してもケラチン(髪の毛の主成分になっているタンパク質)の合成が現象してしまえば、表皮の構造が維持できなくなります。”

そうなると、シワやたるみができてしまうのも自然なことです。

 

ターンオーバーが乱れる原因

ターンオーバーが乱れる原因は色々な要因が考えられます。

以下はターンオーバーの乱れの原因になる要因です。

 


 

  • ホルモンバランス
  • 加齢
  • 乾燥
  • 紫外線

 


 

女性ホルモンの1つに”エストロゲン”というホルモンがあります。

このホルモンが増加すると、表皮細胞の増殖や成熟、剥離が促進されます。

 

つまり、”エストロゲンが増えると、ターンオーバーは促進される”のです。

またエストロゲンと似た働きをすることで有名なイソフラボンにも同じ働きがあることがわかっています。

 

また”加齢についても歳をとるたびにターンオーバーが遅れていく”ので、わかりやすいでしょう。

乾燥や紫外線も角質肥厚を促してしまうので、ターンオーバーが乱れていきます。

ターンオーバーの乱れには色々な要因が複雑に絡んでいるので、挙げようと思えばもっと挙げられるでしょう。

 

ターンオーバーの正常化で肌トラブルが完全に治るわけではない

”ターンオーバーは肌トラブルの原因ですが、これを解消したからと言って治るわけではない”のです。

例えば、ニキビの原因は色々な要因が考えられます。

 

ターンオーバーの乱れもそうですし、皮脂やホルモンバランス、ストレスなど色々です。

ここで言いたいのはそれぞれの肌トラブルには色々な原因があって、ターンオーバーはその1つにすぎません。

 

そのため、仮にターンオーバーが正常になったとしても、肌トラブルが治るとは限らないのです。

たまにターンオーバーの正常化を誇張して、何でも治せると思わせるように書いているサイトがあります。

 

しかしあれはちゃんとした根拠がありませんし、”肌トラブルによっては皮膚科で治療が必要なものもあるでしょう。

そのため、”肌トラブルごとに適切な治療法を見つけて、その治療をおこなうのがベスト”です。

 

ターンオーバーを正常にする方法

色々なサイトでターンオーバーを正常にする方法が解説されています。

例えば、ターンオーバーを促進するという意味ではケミカルピーリングなんかは代表例です。

 

しかし、”ターンオーバーが乱れていると判断する基準が見つかりません”でした。

というのも、肌トラブルが起きてからターンオーバーが乱れていると判断するわけですが、他の原因でその肌トラブルが起きているかもしれないわけです。

 

また年齢とともにターンオーバーは遅れていくので、”正確に自分のターンオーバーが乱れているかを判断するのは困難”です。

先ほども言ったようにターンオーバーは肌トラブルの原因になっても、ターンオーバーが正常になったからと言って治るわけではありません。

 

つまり、”なんらかの肌トラブルを治すときに「ターンオーバーの正常化をしよう!」という発想自体が間違い”だと考えています。

例えばアトピーの方はターンオーバーが乱れているわけですが、アトピーに効く薬を使うのが当たり前で、ターンオーバーうんぬんという話は出てきません。

なので、”何かの肌トラブルに悩んでいてターンオーバーが乱れているかもとなっても、それを正常化しようではなく、王道の治療法をおこなうのが正しい治し方”だと思います。

 

まとめ

今回はターンオーバーの説明から正常にする方法の解説をしてきました。

ターンオーバーの乱れは色々な肌トラブルの原因になるのはわかっていただけたと思います。

 

ただ肌トラブルを治すときにターンオーバーを正常にするというやり方はオススメできません。

ちゃんとその肌トラブルの王道の治療法をおこなうようにしましょう。

ターンオーバーについて気になっている方は参考にしてみてください。

 

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