今回はニキビの芯を出す正しい方法を解説していきます。
この方法はニキビの根本的な原因を解決していないので、繰り返しニキビができると思います。
しかし、一時的にニキビがない状態にしたいという方には有効です。
ただ正しくやらなければリスクもあるので、方法と注意点を参考にしてください。
目次
ニキビの芯とは?正体を解説!
一般的に言われているニキビの芯とは、”角栓”のことを言います。
角栓というのは、毛穴に詰まっている皮脂や角化異常によって毛穴を閉じさせてしまった皮膚のことです。
ニキビは、角栓が毛穴に詰まることでできてしまいます。
この角栓は、毛穴が多いTゾーン(おでこや鼻)に多くできる傾向があります。
黒い汚れができるイチゴ鼻も、この角栓が酸化して黒いプツプツがあるように見えるのです。
いちご鼻は正式名称を開放面皰といって、黒ニキビのことです。
ニキビは潰しても良いの?
結論から言うと、”すべてのニキビは潰すことが可能”です。
皮膚科による治療の中にも、”面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)”という治療方法があります。
面皰圧出は、面ぽうにおいては毛包内に貯留する皮脂、炎症性皮疹においては膿を排出することで、面皰あるいは炎症性皮疹の炎症を軽快させる理学的治療で、保険適用も有している。
(引用元:尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017)
面皰圧出は昔よくやられていた治療方法で、”この治療は面ぽうと炎症性皮疹のどちらにも対応”しています。
専門用語でわかりづらいかもしれませんが、”要するに白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビのすべてに対応している”ということです。
上記の動画でも赤ニキビの芯を出しています。
つまり、”正しい方法であればすべてのニキビを取り出すことはできる”のです。
しかし、あくまで正しい方法というのが条件になるので、すべてのニキビが良いからと言って手で潰してはいけません。
ニキビを触る・潰すことについては日本皮膚科学会が注意喚起しています。
にきびをさわること、潰すことは、にきびにとってよくありません。頬杖をついたり、どのくらいあるかを確かめるためにこすったり、膿を出すために押したり、つついたりすするのは避けましょう。
(引用元:皮膚科Q&A掻破について)
自分で潰すときは正しい方法やデメリットを理解した上でおこないましょう!
自分でニキビの芯を出すときに用意するもの
自分でニキビの芯を出すときに用意するものが3つあります。
- 面皰圧出器
- 清潔な針
- 消毒薬エタノール
この3つが正しいやり方に必要なものです。
”ニキビの芯を出すときはできるだけ揃える”ようにしてください。
もし”全部揃えるのが難しいという方は家にある代替品も一緒に説明”しています。
代替品ではやりにくい部分もあると思いますが、参考にしてみてください!
1.面皰圧出器(代替品:綿棒2本)
一番手っ取り早いのが”面皰圧出器を購入してしまう”ことです。
Amazon(2018/7/22時点)では、業務用の面皰圧出器が売られています。
業務用の面皰圧出器とは、上の動画で使われていた面皰圧出器のことです。
片側がメスで、もう片方が圧出器となっています。
約”2500円~3000円くらいの価格帯なので、購入できる方は業務用の面皰圧出器がオススメ”です。
”値段は高いという方は、角栓取り用の圧出器も低価格で売られています。”
こちらのセットは全部で約1000円でした。
色々な形状があるので、もう少し安く手に入れたい方はこちらを購入するのがオススメです。
面皰圧出器にお金を使いたくないという方は、”綿棒を使うのもあり”です。
ただ綿棒を使うと、面皰圧出器よりも力が入りやすくなるので注意しましょう。
綿棒を使うときは2本用意しておいてください。
2.清潔な針(代替品:まち針)
清潔な針やメスが面皰圧出器に付いている場合は問題ありません。
しかし、付いていない場合は清潔な針を用意してください。
”針は毛穴に小さな穴をあけて、角栓の出口を作ることが目的”です。
最悪、家にあるまち針でも問題ありません。
小さい穴ならなんでもいい。はっきりいって家にあるちょっと太めのマチ針で十分。
(引用元:【ニキビ】自分で面皰圧出その3)
ただそのときは、”アルコール消毒か煮沸消毒するのがベスト”です。
3.消毒薬エタノール
針や潰す前のニキビを消毒するためのエタノールです。
”針は煮沸消毒できますが、ニキビにはできないので消毒用のエタノールが必要”になります。
ドラッグストアに行けば必ずと言っていいほど見かけるので、すぐに手に入れたい方はドラッグストアがオススメです。
Amazonでは500mlが330円(2018/7/22)とかなり安くなっていたので、少しでも安く手に入れたい方はオススメします。
ニキビの芯を潰す正しい方法を解説!
ニキビの芯を出すには、正しい方法を理解して実践する必要があります。
適当に手で取り出していると、皮膚に大きな負担をかけます。
ニキビの芯を出す流れは以下の4つです。
- ニキビを消毒する
- ニキビに穴を開ける
- コメドプッシャーで優しく押し出す
- 血が出たら止血する
それぞれ解説していきます!
1.ニキビを消毒する
”ニキビの芯を取り出す前に、ニキビを消毒”します。
コットンにアルコール消毒液を垂らして、ニキビ周りを拭いていきます。
この消毒は感染症を防ぐためにおこないます。
2.ニキビに穴をあける
(参考:Acne Scar Therapy-THE SUISSE CLINIC)
ニキビに小さな穴をあけます。
このとき”奥に刺しすぎてしまうと、痛みと血が出るので注意”してください。
あくまで角栓の出口を作るのが目的なので、奥に刺すメリットはありません。
赤ニキビで言えば、毛穴の中にある皮脂のところまでいけば後は問題ありません。
位置は問題ないと思いますが、”プスッと少しさすのがコツ”です。
3.コメドプッシャーか綿棒で優しく押し出す
ニキビを潰すときは、”コメドプッシャー”か”綿棒”を使って押し出します。
押し出すときは優しくがポイントです。
無理に押し出してしまうと、周りの皮膚に負担をかけます。
また”最後まで絞り出すために、グイグイやるのも避けた方がいい”です。
イメージとしては、”少しズラすくらいがベスト”かと思います。
正しい方法を見たければ、上の動画を参考にしてみてください!
4.血が出てきたら、止血する
ニキビの芯を出すと血が出てくることがあります。
そのときは、冷静に止血してください。
”止血するときは、圧迫して血を止めます。”
ただこのときは”アルコール消毒を使わず、水で流してキズパワーパッドを貼れば早く治ります。”
いわゆる湿潤療法という治療法で、消毒や乾燥させないので細胞が生きて早く治るというものです。
ニキビを潰すデメリットと注意点まとめ
ここまでニキビの芯を自力で取り出す方法を説明してきました。
しかし、”ニキビを潰すのであれば、そのデメリットや注意点も知っておくべき”です。
- 対処療法なので根本的な解決にはならない
- ニキビと似た肌トラブルとの見分けがつかない
- 安易に手で触って潰してしまうとニキビの原因になる
それぞれ解説していきます!
1.対処療法なので根本的な解決にならない
”面皰圧出も含めた芯を出す治療は、対処療法”です。
私の場合はまず針でニキビの部分に穴を開けてそこから小さいスプーンのような器具(底に穴が開いててそこからニキビの芯を取るように出来てる)でグッと押されました。
(中略と少し修正)
ちなみにそれで治ったかというと答えはNO。その治療を約1年ほど続けましたが(抗生物質も飲みつづけた)ほとんど効果は現れなかったので、通うのをやめて、基礎化粧品を変えたらウソみたいにニキビが出来なくなって、会社の人にも「綺麗になったよね」と言われるようになりました。
(引用元:OZmall)
このように面皰圧出を1年続けた方もニキビができ続けています。
面皰圧出はニキビを悪化させないようにする治療ですが、新しくできるニキビを防ぐことはできません。
新しくできるニキビを防ぐためには、”ディフェリンゲルやベピオゲルのような塗り薬が必要”です。
この”面皰圧出という治療自体、補助的な治療”となっています。
塗り薬で新しくできるニキビを防ぎつつ、面皰圧出で今あるニキビを治りやすくするのが理想です。
2.ニキビと似た肌トラブルとの見分けがつかない
ニキビと似た肌トラブルは数多くあります。
例えば、マラセチア毛包炎は背中ニキビや胸ニキビと見分けるのが困難です。
また黒ニキビと粉瘤もよく似ていて、素人目で判断するのは難しいでしょう。
この他にも毛嚢炎などの赤ニキビと似た肌トラブルもあります。
”自分で潰すときは似ている肌トラブルを潰してしまう危険もある”ので、注意しなければなりません。
”不安であれば、皮膚科へ行くのが間違いない”です。
3.安易に触って潰してしまうと、ニキビの原因になる
「痤瘡患者における掻破行動の実態調査」によると、”ニキビに悩んでいる人の89.2%は触ったり潰したりしてしまっている”という結果が出ています。
また”肌に触ることがニキビに悪いとわかっている人は、86.7%となっている”ことがわかりました。
ニキビに悩む人のすべてが悪いとわかりつつも、触ってしまっているというのが現状です。
しかし、ニキビを触ったり潰したりするのはニキビの原因になるので、オススメできません。
メカニズムとしては肌を触り続けることで、表皮細胞が活発に働いて角化異常を引き起こすことが原因です。
”角化異常が起きると、毛穴が閉じてしまいニキビの原因になりやすい”のです。
ニキビをよく潰す人が注意すべき病気まとめ
1.掻破性座瘡(そうはせいざそう)
ニキビを潰すのが悪いと思いつつも、潰してしまうという人は”掻破性座瘡(そうはせいざそう)”かもしれません。
掻破性座瘡は成人の女性に多いニキビで、ニキビができると潰してしまうを繰り返すため、ニキビ跡が多くできています。
主に”精神的なストレスとニキビが結びついてできるニキビ”です。
この場合は皮膚科へ通いつつ、精神科の治療も併用しておこないます。
2.皮膚むしり症
皮膚むしり症とは、”皮膚をひっかいたり傷つけたりする行為を繰り返す”ことです。
これは皮膚の病気ではなく、精神疾患の1つです。
ニキビが気になるというよりも、まったく別のストレスが原因で触ってしまいます。
ちなみに触るものや方法にも色々な種類があって、”かさぶたをさがして取ったり、髪の毛を抜いたりする人も”います。
思い当たる節があるなら、精神科か心療内科を受診してみましょう。
まとめ
”ニキビの芯は、正しい取り出し方をすればやってもいい”です。
ただし、取り出すときは器具や取り出し方にこだわりましょう。
ニキビの芯を取り出すのは、緊急時には良いですが、根本的なニキビ治療ではありません。
ニキビをきちんと治したいときは、「【完全保存版】初心者必見!3ヶ月で治す科学的なニキビの治し方まとめ!」を参考にしてください。