マラセチア毛包炎の治し方

 

今回は背中ニキビとよく似たマラセチア毛包炎について解説していきます!

 

「背中ニキビが全然治らない・・・」

「ベピオゲルをもらったけど、悪化しています」

 

マラセチア毛包炎は非常にニキビと似ていて、皮膚科医でも診断ミスがよくあります。

本来、マラセチア毛包炎は適切な処置をすれば、比較的簡単に軽快する症状です。

 

しかし”間違った治療や薬を使ってしまうと、逆に悪化したり治らなかったり”します。

今回はそんな背中ニキビに似た、マラセチア毛包炎について解説していきます!

背中ニキビが治らない人やマラセチア毛包炎に悩んでいる方は参考にしてみてください!

 

背中ニキビとマラセチア毛包炎の比較

前述したように背中ニキビとマラセチア毛包炎は非常によく似ています。

 

<背中ニキビ>

背中ニキビ
(引用元:Back acne-STD.GOV BLOG

<マラセチア毛包炎>

マラセチア毛包炎
(引用元:DERMQUEST)

 

マラセチア毛包炎の特徴は”赤く炎症した小さい皮疹で、部分的に集中”してできます。

 

白ニキビ

白ニキビ↑

 

またマラセチア毛包炎は膿をもつものもありますが、白ニキビや黒ニキビのようなものは存在しません。

なので、見分けるときは”赤く小さい斑点が集中してできているか””胸・背中によくできているか”などで判断します。

ただすぐに見分けられるものでもないので、写真を参考に比較してみてください。

 

マラセチア毛包炎ができる原因

マラセチア毛包炎の原因は、”マラセチア菌”です。

 

マラセチア菌

(引用元:マラセチア感染症

 

アクネ菌が細菌なのに対して、マラセチア菌は真菌の一種です。

真菌というと馴染みがありませんが、要するに”カビ菌”のことを言います。

 

カビ菌とは言っても、マラセチア菌は”皮膚に常に存在する常在菌で高温多湿を好みます。”

この性質の影響もあって、夏になると特に出やすいです。

マラセチア毛包炎の主な原因は以下の2つです。

 


 

  • 高温多湿の状況で汗を放置
  • 季節的(夏)な要因

 


 

習慣的に運動をしていて、汗を放置する時間が長いと悪化しやすいです。

実際に夏で汗をかくようになってから、マラセチア毛包炎が悪化した経験があります。

 

マラセチア毛包炎が治らない理由と悪化する要因3つ

1.ニキビと間違えている

マラセチア毛包炎が治らない主な理由として”ニキビと間違えている”場合がよくあります。

アクネ菌とマラセチア菌は菌の種類が違うので、ニキビの治療薬を使っても効果はありません。

 

むしろ細菌を殺菌してしまうことで、マラセチア毛包炎がより悪化するケースもあります。

特に背中ニキビだと思って、保湿クリームなどを購入して塗っている人は注意してください。

”マラセチア毛包炎の場合、それが逆効果になるケースも考えられるから”です。

 

2.ステロイドを使っている

ステロイドは強い抗炎症作用のある薬です。

日本皮膚科学会はニキビにステロイドを推奨していないので大丈夫だとは思いますが、これが原因で悪化することもあります。

というのも、”ステロイドを使うことでマラセチア菌が増殖してしまう”のです。

 

ステロイドの使用により毛包内に常在しているマラセチアが増殖するため、ステロイドを使用している症例において座瘡様皮疹が見られた場合、本症を疑って検鏡することが重要である。

(引用元:マラセチア感染症

 

もし”ステロイドをなんらかの理由で使っていて、背中や胸にニキビのようなものができたらマラセチア毛包炎を疑うべき”です。

 

3.日常的に汗をかき、放置する時間が長い

何度も言うようにマラセチア菌は高温多湿を好む真菌です。

なので、日常的に汗をかいて放置する時間が長いと、マラセチア毛包炎がさらに悪化します。

 

特に”運動をして汗をふいたり流したりせずに、放置するのはオススメできません。”

思い当たるところがあるときは”こまめに汗をふいたり、シャワーをしたりするのをオススメ”します。

 

ニキビに運動は効果あり?メリットとデメリットをまとめてみた!

 

マラセチア毛包炎によく使われる治療薬

マラセチア毛包炎は”自然治癒がしにくい皮膚疾患ですが、薬を使えば比較的軽快しやすい”です。

ニキビとは菌が違うため、使う薬も抗菌真薬です。

 

皮膚科での治療には、”イトラコナゾール内服””ケトコナゾール外用”がよく使われます。

マラセチア毛包炎の治療はだいたい1,2ヶ月ほどで、治っていきます。

 

1.イトラコナゾール(飲み薬)

イトラコナゾールカプセル

 

マラセチア毛包炎は手の届かない背中によく発症するので、飲み薬が使われます。

特に”マラセチア毛包炎の場合は、イトラコナゾールが第一選択薬”です。

 

マラセチア菌は毛穴の中で増殖するため、塗り薬だけだと治すのが難しいとされるからです。

副作用は比較的少なく、試験では”7.9%の副作用”が出ました。

副作用の多くは肝機能異常や胃の不快感などが挙げられます。

 

参考:皮膚真菌症治療における経口抗真菌薬の活用

 

2.ケトコナゾール(塗り薬)

 

ニゾラールクリームは、ケトコナゾールを2%含む塗り薬です。

”マラセチア菌の増殖を抑制することで、治療”していきます。

 

先ほども言ったように塗り薬だけでは不十分です

なので、主に飲み薬と併用して使います。

日本ではクリームの他にローションタイプもあるので、皮膚科によって違いがあります。

 

マラセチア毛包炎でよくある質問

1.マラセチア毛包炎ってうつる?

マラセチア毛包炎は感染症ではないので、うつりません。

マラセチア菌は常在菌なので、うつったのではなく普通に発症したと考えるのが自然です。

 

特にマラセチア菌は発汗が原因になりやすいので、汗をかいて放置したことがないかなどを振り返ってみましょう。

また”マラセチア毛包炎は薬で軽快するので、皮膚科へ行くのが重要”です。

 

2.マラセチア毛包炎にオロナインは効く?

マラセチア毛包炎にオロナインはあまり効果がありません。

 

オロナイン効果効能

 

というのも、オロナインはクロルヘキシジングルコン酸塩液を20%含む塗り薬です。

この成分は主に”細菌を殺菌するためのもので、ウイルスには全く効果がなく、真菌に対しては効果が劣ります。”

 

全く効果がないわけではありませんが、積極的に使うべき薬ではありません。

”マラセチア毛包炎と思われるなら、皮膚科へ行くのがベスト”です。

 

3.マラセチア毛包炎ってどのくらいの期間で治るの?

”自然治癒はしづらいですが、薬を使えば1,2ヶ月ほどで治ります。”

重症度にもよりますが、治すのが難しい病気ではありません。

 

ただ逆に治すのが難しいニキビと思われることもあるので、ニキビとの間違いには注意した方が良いです。

また汗をかきにくい季節であれば、より治しやすくなるでしょう。