今回は、ニキビの炎症や日焼け後などの時に発生する炎症を抑えてくれる成分について解説していきます。
ニキビ系の化粧品にもよく配合されている成分なので、見ておいて損はないです。
目次
抗炎症成分とは!?
抗炎症成分というのは、字の通り”炎症を抑える成分のこと”を言います。
ニキビ化粧品にも有効成分として配合されていることが多いものです。
この成分が配合されていると、炎症を鎮めてくれてニキビが悪化するのを防ぐことができます。
そのほかにも肌荒れやかゆみの予防・抑制などもできる成分を指します。
抗炎症成分一覧
1.カンゾウ根エキス
甘草の根や茎から抽出される成分です。
根や茎の3~4%ほど含まれる甘味成分である「トリテルペノイド配糖体」を抽出し、精製しました。
水によく溶け、無味無臭です。
強い抗アレルギー作用があり、アトピー性皮膚炎の方にも使えます。
主成分は、グリチルリチン酸で、”高い抗炎症作用”があります。
そのほかにも美白効果や保湿効果などがあることが確認されています。
甘草自体は、医学書の原点とも言われている書物に出てくるくらい昔から使われているものです。
昔は、強壮剤や美容薬として使われることが多く、ツタンカーメンやナポレオンも使用していたと言われています。
主成分のグリチルリチン酸は砂糖の250倍の甘さがあると言われていて、現在では調味料などにも使われることがあります。
2.グリチルリチン酸2K
医薬品成分で、”グリチルリチン酸ジカリウム”や”グリチルリチン酸2K”などと言われています。
簡単に言うと、グリチルリチン酸2Kの誘導体で水溶性のものです。
強力な消炎作用があり、ニキビ系の化粧品の有効成分として使われています。
グリチルリチン酸2kは、1日に40mg以上摂取すると、”偽アルドステロン症”という症状が出ることがあります。
化粧品に配合されている分には、配合上限量が決まっているので、このような心配はいりません。
赤ニキビなどの炎症を持ったニキビに悩んでいるなら、使ってみる価値のある成分です。
配合されている主な化粧品
3.グリチルリチン酸ステアリル
グリチルリチン酸ステアリルは、上の「グリチルリチン酸2K」と同じく、グリチルリチン酸の誘導体です。
ステアリルというのは、ステアリルアルコールという成分のことで、この成分と「グリチルリチン酸」が結合したのが、グリチルリチン酸ステアリルとなります。
2Kの方は、水溶性なのに対して、ステアリルは油溶性です。
”2Kよりも強力な抗炎症作用をもっていて、効果を期待”できます。
配合されている主な化粧品
4.アラントイン
アラントインは生物界に多く存在する抗炎症成分です。
- 牛の羊膜の分泌液
- 尿素からの合成
- コンフリーの葉
- かたつむりの粘液
などに含まれています。
細胞の増殖が期待できる成分で、ニキビの赤みを抑えるなどの消炎効果があります。
抗炎症作用にターンオーバーを促進することのできる成分で、乳液やクリームなどに多く使われています。
配合されている主な化粧品
5.ハトムギエキス(ヨクイニンエキス)
ハトムギエキスは聞いたことがあると思います。
口コミですごい人気なハトムギ化粧水に含まれている成分です。
ハトムギも甘草と同じく昔から使われているものです。
ハトムギというのは、イネ科ジュズダマの栽培種です。
イネ科植物のハトムギの種子から抽出した成分がハトムギエキスで、種子から種皮を取り除いて抽出した成分をヨクイニンエキスと言います。
どちらも抗炎症作用と保湿力が高い成分で、多くの化粧品に使われています。
配合されている主な化粧品
まとめ
抗炎症作用をもった成分には、色々な種類がありました。
紹介している成分以外にも、間接的に炎症を鎮められる「ビタミンC誘導体」などがあります。
また、今回はニキビ予防に良い成分として、抗炎症作用のある成分を挙げました。
ニキビ化粧品には殺菌成分やピーリング作用のある成分が配合されていることもあります。
しかし、「尋常性ざ瘡治療ガイドライン2016」でも低刺激性の化粧品を推奨しています。
そのため、当サイトでは殺菌成分やピーリング作用のある成分よりも炎症を鎮められる成分をおすすめしています。