今回は、ニキビ治療によく使われる抗菌薬ダラシンTゲルについて解説していきます。
ダラシンTゲルは、ディフェリンゲルと一緒に使うと効果的な薬です。
ジェネリック医薬品も出ているので、皮膚科で3割負担で手に入れることができます。
炎症をもつ赤ニキビや黄ニキビに悩んでいる人に向いています。
そんなダラシンTゲルの効果や副作用、塗り方などを詳しくまとめていきます。
目次
ダラシンTゲルとは?
ダラシンTゲルは抗菌薬の一種です。
クリンダマイシンリン酸エステルが主成分として配合されています。
リンコマイシン系の抗菌薬で、ニキビの原因菌を殺菌する力をもっています。
そんな効果の高さから赤ニキビにディフェリンゲルとダラシンTゲルと一緒に使うのが強く推奨されています。(A)
関連記事:赤ニキビの4つの原因と4つの治し方!炎症ニキビの方必見!
ディフェリンゲルは白ニキビを改善させる作用があるため、ダラシンTゲルと組み合わせて使うと効率的にニキビ治療ができるわけです。
また、ダラシンTゲルは保険が適用された治療ですし、3割負担で受けられます。
ジェネリック医薬品もあるので、使いやすい治療薬です。
ただ、ダラシンTゲルにも注意点があるので、長期間使うのには向いていません。
優秀な抗菌薬ではありますが、デメリットもあります。
後で解説します。
ダラシンTゲルがニキビに効果があるワケ
ダラシンTゲルは、主に”殺菌作用”と”抗炎症作用”の2つがあります。
1.殺菌作用
ダラシンTゲルに含まれている成分は細菌とくっついてタンパク質を合成するのを邪魔する力があります。
タンパク質は生命活動に必要なものなので、作れない細菌は増殖することなく、死んでいきます。
抗菌薬には、殺菌する薬と増殖を抑制する薬があります。
ダラシンTゲルはどちらかと言えば、増殖を抑制してくれる薬です。
この薬が使える菌は、
- アクネ菌
- ブドウ球菌
この2種類です。
ニキビの原因となる菌を2種類ともやっつけてくれます。
2.抗炎症作用
ダラシンTゲルは抗菌以外にも炎症を鎮める効果をもっています。
ニキビが炎症を引き起こす原因はいくつかあります。
- 遊離脂肪酸
- 活性酸素
この2種類が関係していきますが、ダラシンTゲルはこの2つに対応できます。
遊離脂肪酸を減らし、活性酸素を除去する力があります。
つまり、この効果のおかげでニキビの炎症を鎮めることができるというわけです。
ダラシンTゲルの副作用まとめ
ダラシンTゲルは医薬品なので、強力な効果だけではなく、副作用もあります。
使う前にちゃんと確認しておいてください。
- かゆみ
- 赤み
- ヒリヒリとした痛み
ただ、そこまでダラシンTゲルの副作用は感じませんでした。
というのも一緒に使うディフェリンゲルやベピオゲルの副作用の方が強いからです。
一部で重度な副作用も見られている
ダラシンTゲルは一部で重症な大腸炎が見られています。
もし、ダラシンTゲルを使って、腹痛や下痢が出てきたら使うのをすぐに辞めてください。
この副作用が出たときは、皮膚科へ相談に行くべきです。
ダラシンTゲルの塗り方を解説!
ダラシンTゲルはディフェリンゲルやベピオゲルと一緒に出されると思います。
今回は、ディフェリンゲルを例にして紹介します。
朝
- 洗顔
- 保湿
- ダラシンTゲル
夜
- 洗顔
- 保湿
- ディフェリンゲル
- ダラシンTゲル
ダラシンTゲルは1日2回、ニキビだけに塗ります。
注意したいのは顔全体に塗らずにニキビだけに塗る点です。
ダラシンTゲルは使いすぎると、効き目が悪くなる可能性があるので、できるだけ部分的に使います。
塗るときは、赤ニキビがあるところにちょこんとのせる感じです。
使う前に知っておきたい注意点まとめ
ダラシンTゲルを使うときは注意点がいくつかあります。
- ニキビ以外には塗らないこと
- 1ヶ月使って効果が無かったら辞めること
- 赤ニキビが消えたら、使わないこと
- 維持療法には使わないこと
ダラシンTゲルの注意点はこの4つです。
この薬には大きな欠点があって、長期間使いすぎると、耐性をもった菌が増えてしまいます。
完全に効かなくなるということはありませんが、できるだけ効果を高くした状態にするため、使う部位や期間は少なくします。
ただ、治療期間の3ヶ月の間は使っても問題は無いので、皮膚科医の先生の指示に従ってください。
まとめ
ダラシンTゲルは、赤ニキビや黄ニキビに効果が高い治療薬です。
ただ、これを単体で使っていても、ニキビが解決することはありません。
関連記事:黄ニキビの原因と治し方を一挙公開!化膿ニキビの対処法とは!?
必ずディフェリンゲルやベピオゲルなどの治療薬と一緒に使いましょう。
ダラシンTゲルは見えているニキビを治すことができますが、ニキビができなくさせる薬ではありません。
昔の治療では抗菌薬だけを処方するという治療だったみたいですが、これでは意味がないです。
ただ、正しいやり方で使っていくと、効率的に治せるのは間違いないので副作用や使い方を理解して使ってください。