今回は、ケミカルピーリングのニキビ跡への効果からその料金、治療にかかる期間などを解説していきます。
「ニキビ跡の治療にケミカルピーリングが危険って本当?」
「ケミカルピーリングの治療にかかる料金や期間が知りたい!」
「ニキビ跡治療にケミカルピーリングができる皮膚科ってどこ?」
ケミカルピーリングについての情報は色々と書かれていますが、イマイチぴんと来なかったり、明らかに間違った情報だったりします。
例えば、「ケミカルピーリングは無理やり皮を剥ぐから危険!」とか「ニキビ跡がケロイドになってしまう!」などの情報です。
そこまで危険な治療なら認可されるわけがないので間違った情報なのですが、それを真に受ける人も多くいます。
今回はケミカルピーリングでニキビ跡治療を検討している方に、効果から料金、期間を解説します。
ニキビ跡に悩んでいる方は参考にしてみてください!
目次
ニキビ跡にケミカルピーリングが危険?ケミカルピーリングの真相
ケミカルピーリングは、”日本皮膚科学でも推奨されている治療の1つ”です。
主にニキビやシミ、シワなどと幅広く使われています。
しかし、あるサイトではケミカルピーリングの治療についてこのように書かれていました。
こんな風に、ケミカルピーリングはまさに最先端の美容技術なんですが、やっぱりいかにも西洋医学的というか、酸で顔を溶かす… というのはちょっと暴力的というか怖い面もあります。
実際、ケミカルピーリングを受けると、皮膚のタンパク質が溶かされたことにより、肌が真っ赤になったり、火傷のように熱っぽくなります。
またかゆみや痛みが強くでる場合もあります。
クリニックではそれらの副作用を避けるために、治療後にはすぐクールダウンを行います。
氷水に浸した美容パックを顔にのせて、さらにその上に保冷剤ものせます。
こんな風にすぐにクールダウンしてくれるので安心… とも思えますが、逆の見方をすれば、これって完全に火傷治療です… 顔が火傷を起こしているから冷やさないといけないんですね…
(引用元:ニキビ跡をケミカルピーリングで治療する)
この記事では、ケミカルピーリングについて批判的に書かれています。
この方にとっては、ケミカルピーリングは火傷治療(?)なんだとか。
火傷治療という表現は完全に誤りですし、この説明の後で化粧品をオススメしています。
”ニキビ跡が洗顔料や化粧水で治るわけがないので、色々と間違い”です。
このブログでは最強のケミカルピーリングアイテムとして「肌潤糖クリア」を紹介していますが、ただの保湿アイテムでピーリング作用は全く無いので、注意してください。
この方はともかくとして、ケミカルピーリングが危険視されるのにも理由があります。
というのも、”ケミカルピーリングが一気に普及した1990年代には国民生活センターに腫れや炎症などの副作用が多数報告”されました。
当時は医療機関でなくてもおこなえた影響なのですが、2000年になって厚生労働省から以下のように明言されています。
ケミカルピーリングは業として行われれば医業に該当する
(引用元:日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン)
つまり、ケミカルピーリングを危険にする方は、医療として扱われる前のケミカルピーリングをおこなっていると予想できます。
本ガイドラインは、ケミカルピーリングが皮膚科診療技術を十分に修得した皮膚科専門医ないしそれと同等の技術・知識を有する医師の十分な管理下に行うべきであることを大前提とし、現時点で日本皮膚科学会として最も適切と考えられる基本治療方針を提示するものである。
ただ”今は必ず皮膚科医がおこないますし、治療方針もガイドラインとして公開”されています。
副作用が無いとは行かないまでも医療行為として整備されているので、危険な治療ではないと言えます。
ケミカルピーリングしたい人必見!ニキビ治療におけるケミカルピーリングの効果から種類まとめ
症例写真とニキビ跡への効果を解説
(引用元:Chemical Peels 101: All You’ll Ever Need To Know)
ケミカルピーリングはニキビやニキビ跡に効果がないと書かれていた方もいたので、症例写真を紹介します。
上記の写真を見ればわかるように、”重度のニキビやニキビ跡でも治療は可能”です。
日本皮膚科学会でも、シミに対して以下のような推奨の仕方をしています。
薬品 | 推奨度 | |
---|---|---|
肝斑 | グリコール酸 | C2 |
サリチル酸 (マクロゴール基剤) |
C2 | |
サリチル酸 (エタノール基剤) |
C2 | |
乳酸 | C2 | |
トリクロロ酢酸 | C2 | |
雀卵斑 | グリコール酸 | C2 |
炎症後色素沈着 | グリコール酸 | C2 |
参考:日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第 3 版)
ニキビ跡と言えば色素沈着も多いですが、推奨はされていません。
これには理由があって、”現時点でニキビ跡に推奨されている治療法がない”のです。
ケミカルピーリングガイドラインでは色素沈着に対して、以下のように解説しています。
表皮におけるメラニン貯留は、炎症によるメラニン生成の亢進状態が正常化すると、徐々に自然消退していく。しかしながら、早期に色素沈着の改善を期待したい場合には、美白剤に加え、ケミカルピーリングを施行することにより色素斑を薄くすることが期待できる。
(引用元:日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン)
つまり、ニキビ跡に対しての効果はあるとしつつも、”保険適用外という点やピーリングの炎症がニキビ跡を悪化させる可能性も考えられるので推奨はされていません。”
ただ炎症による悪化は、美白剤を利用することで防げます。
”ニキビ跡の治療に推奨されているものが無いからこそ、しっかりと整備され確立された治療をおこなうべき”だと考えています。
間違っても、先ほどのブログのような洗顔料や化粧水でニキビ跡を治そうとするのだけはやめましょう。
ケミカルピーリングの副作用と注意点も理解しておく
ニキビ跡の治療にケミカルピーリングをオススメしていますが、副作用があることも理解しなければなりません。
ケミカルピーリングの副作用は、以下のとおりです。
- 刺激(ヒリヒリ、ピリピリ)
- 紅斑(赤み)
- 乾燥
- 水疱形成
- かゆみ
- 一過性のニキビ悪化や毛穴の拡大
またごく稀に見られる副作用に、以下のようなものがあります。
- 肥厚性瘢痕
- 萎縮性瘢痕
- ケロイド
- 細菌感染
- ウイルス感染
- アレルギー性接触皮膚炎
皮膚科医の方が治療をおこなえば、このような副作用もある程度防げます。
確実とは言いませんが、副作用ができるだけできないような薬剤や濃度に調節してくれるでしょう。
また副作用の他に、”日焼け対策”は必ずおこないましょう。
なぜなら、”ケミカルピーリングをした後はバリア機能が低下していて、紫外線の影響を受けやすい”です。
紫外線対策については以下の記事を参考にしてみてください!
ニキビ跡治療にケミカルピーリングをした場合の料金相場
ケミカルピーリングの美容皮膚科別の料金を見ていきます。
価格 | 回数 | 備考 | |
---|---|---|---|
湘南美容外科クリニック | 4,860円 | 1回 | サリチル酸マクロゴール |
品川スキンクリニック | 3,610円(初回) 5,500円(2回目以降) |
1回 | グリコール酸 |
新宿南口クリニック | 15,000円 | 1回 | ピーリング・ビタミン導入・保湿剤配布 |
フェミークリニック美容皮膚科 | 15,000円(初回) 18,000円(2回目以降) |
1回 | なし |
マグノリア皮膚科クリニック | 12,000円(お試し) 15,000円 |
1回 | フルーツ酸(グリコール酸) サリチル酸マクロゴール サリチル酸エタノール イオン導入・保湿剤付き |
一般的な美容皮膚科の相場はだいたい12,000円~15,000円といったところでしょうか。
この価格帯ですと、イオン導入や保湿剤などが付きます。
逆に大手の美容皮膚科だと、”5000円前後でケミカルピーリングのみ”となっています。
品川スキンクリニックではピーリングした後で、洗顔をしてメイクをおこない帰宅という流れです。
このあたりは人によってメニューが変わりそうですが、”だいたい5000円~15000円/1回が相場”なのでしょう。
ケミカルピーリングで治せる期間と回数
ニキビ跡の治療におけるケミカルピーリングは、即効性がありません。
1回でニキビ跡が消えるということはほとんどないですし、”だいたい数ヶ月以上はかかります。”
美容皮膚科によっては5回セットや10回セットも用意されていて少しお得になることもあるので、先生と相談してみましょう。
具体的な回数はニキビ跡にもよるので数字を出すのは難しいですが、”中等症のニキビで6回かかるので、それ以上の回数が必要”になります。
おそらく他の治療と併用という形になると思いますが、思ったよりも長くなることが多いです。
ニキビ跡にケミカルピーリングの治療をおこなっている美容皮膚科5選
1.湘南美容外科クリニック
価格 | 範囲 | |
---|---|---|
小 | 4,860円(1回) 23,080(5回) 43,740円(10回) |
顔・首(顎下~鎖骨)・手の甲・足の甲・うなじ・乳輪・踵 |
大 | 6,480円(1回) 30,370円(5回) 56,290円(10回) |
デコルテ・背中上・背中下・腰・ヒップ・大腿前面(片足)・大腿後面(片足)・膝小僧・下腿前面・下腿後面・脇・肘下・肘上・胸・お腹 |
美容皮膚科大手の湘南美容外科クリニックです。
大手ということもあって、”価格は他のクリニックよりも格安”でおこなえます。
イオン導入は付いていませんが、”ニキビ跡治療には問題ない”でしょう。
むしろ他の治療と併用することも考えられます。
”店舗も全国に63店舗も多いため、オススメ”です。
2.品川スキンクリニック美容皮膚科
非会員 | BMC会員 | |
---|---|---|
グリコール酸 | 初回:3,610円 2回目以降:5,500円 |
初回:3,610円 2回目以降:4,400円 |
サリチル酸マクロゴール | 顔全体:4,300円 デコルテ:5,800円 |
顔全体:4,000円 デコルテ:5,000円 |
品川スキンクリニック美容皮膚科も、湘南美容外科と同じく格安で治療がおこなえます。
初回の価格は非会員でも最安値級です。
ただメニューには”イオン導入や保湿剤は付いていないので注意”してください。
施術の流れとしてはピーリングをした後で洗顔とメイクをおこない、帰宅です。
前もって施術の流れがわかるのはうれしいですね。
また”店舗数も比較的多いので、オススメ”します。
3.新宿南口皮膚科
コース名 | 価格 | 学割 | コース内容 |
---|---|---|---|
Sコース | 15,000円 | 13,500円 | ピーリング⇒中和パック 高濃度ビタミンC+総合ビタミン+アミノ酸16種 |
TAコース | 17,600円 | 15,840円 | ピーリング⇒中和パック トラネキサム酸⇒高濃度ビタミンC |
Wコース | 20,000円 | 18,000円 | ピーリング⇒中和パック トラネキサム酸⇒脂溶性ビタミンC光振動導入 |
新宿南口クリニックでケミカルピーリングをおこなうなら、3つのコースから選べます。
この3つはピーリングから中和パックの流れは同じですが、イオン導入部分の成分が異なります。
成分の違いによって、コースにかかる流れも変わっているので、自分の目的にあったコースを選びましょう。
ちなみに新宿南口クリニックのオススメは”Sコース”です。
”赤ニキビやニキビ跡、色素沈着に有効なコース”なので、ニキビ跡に悩んでいる方は試してみる価値ありです。
4.美容皮膚科フェミークリニック
価格 | |
---|---|
顔全体 | 1回:18,000円(初回9,800円) 5回:80,000円 10回:140,000円 |
保湿鎮静パック | 1回:2,500円 5回:10,000円 10回:17,500円 |
フェミークリニックは単体の施術ですと、やや相場よりも高めの価格となっています。
特に”施術後の保湿鎮静なども別料金なので、他院よりも高め”です。
ただニキビ跡のオーダーメイドプランも用意されていて、6ヶ月で228,000円となっています。
この治療では”ケミカルピーリングと光線療法を組み合わせておこなうので、よりニキビ跡にアプローチ”できます。
5.マグノリア美容皮膚科クリニック
価格 | 薬剤 | |
---|---|---|
顔全体 | 1回:15,000円(初回12,000円) 5回:60,000円 10回:100,000円 |
フルーツ酸(グリコール酸) サリチル酸マクロゴール サリチル酸エタノール |
マグノリア美容皮膚科は”薬剤を3種類から選んでいて、特典も充実している皮膚科”です。
この皮膚科のピーリングはイオン導入と保湿・鎮静パックが料金に含まれています。
また”ホームケア用のピーリング石鹸と保湿剤も無料”で付いてきます。
店舗数は1店舗しかありませんが、サービスが充実した美容皮膚科です。
まとめ
ケミカルピーリングは、”ニキビ跡に対して効果のある治療方法”です。
30年前には問題になったこともありましたが、そこから医療行為としておこなわれています。
危険視する人もいますが、れっきとした治療です。
ニキビ跡に悩んでいるのなら、ケミカルピーリングは充分に検討する価値があります。
ニキビ跡に悩んでいて、ケミカルピーリングを検討していた方は参考にしてみてください!