「黒い塊みたいなのが、毛穴に詰まってる・・・」
「黒ニキビの治し方が知りたい!」
いわゆる毛穴詰まりは、黒ニキビに分類されます。
黒ニキビは初期のニキビで適切な治療をすれば、悪化することなく治せます。
しかし”ただの毛穴づまりと認識されている人が多く、間違った治し方をしている人が多い”です。
そこで今回は黒ニキビができるメカニズムから治し方までを解説していきます!
黒ニキビに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!
黒ニキビとは?なんで黒いの?
黒ニキビとは、溜まった皮脂が毛穴を広げて、見えるようになった状態です。
黒くなっているのは、”皮脂が空気に触れることで、酸化したから”です。
専門的には、”開放面皰(かいほうめんぽう)”と言います。
黒ニキビは白ニキビの兄弟のようなものですが、比較的”赤ニキビへ悪化しにくい”のが特徴です。
アクネ菌は嫌気性菌と言って、酸素に触れると増殖できなかったり死滅してしまったりする細菌のことを言います。
”黒ニキビは毛穴が開いていて、白ニキビよりも空気に触れているため比較的悪化しにくい”のです。
白ニキビと黒ニキビの違い!?
黒ニキビとは、”白ニキビの毛穴が開いているバージョン”です。
- 閉鎖面皰←白ニキビ
- 開放面皰←黒ニキビ
毛穴が開いているか閉じているかの違いです。
なので、原因も治し方も白ニキビと変わりません。
いちご鼻と黒ニキビの違いは?
鼻にできる黒ずみを”イチゴ鼻”と言います。
イチゴ鼻は聞いたことがあるかもしれませんが、”実は黒ニキビ”です。
鼻は毛穴が多く、皮脂の分泌量も多いので、毛穴づまりを起こしやすい場所と言えます。
イチゴ鼻のように集中して多くできる黒ニキビは、潰してしまうのはおすすめしません。
個人的には、”トレチノイン”という外用薬がおすすめです。
本当に黒ニキビ?痛みやポコッとなっているなら粉瘤の恐れあり
見た目は黒ニキビと似ていますが、粉瘤(ふんりゅう)という皮膚疾患の場合もあります。
粉瘤(ふんりゅう)とは、”皮膚の良性腫瘍のことで肌の表面にある袋に垢が溜まってしまう病気”です。
見た目は黒ニキビと似ていますが、中には角質の塊が詰まっています。
粉瘤は触ると膨らみがあり、しこりのようになっているのが特徴です。
黒ニキビは、コリコリと触れるような硬さにはなりません。
粉瘤は、簡単な切開手術が必要です。
手術と言っても、保険が適用されるので3割負担で済みます。
粉瘤は自然に治ることはありませんし、徐々に大きくなります。
”黒ニキビから痛みやポコッとした膨らみが出てきたら、皮膚科に相談へ行く”のがオススメです。
黒ニキビができるメカニズムと6つの原因
黒ニキビができるメカニズムは、”角化異常によって毛穴が閉じることから始まります。”
角化異常とは、肌の表面が厚くなることです。
角化異常の原因は色々あって、主に男性ホルモンや乾燥、触り続けることなどがあります。
こうして皮膚が厚くなってしまうと、毛穴が閉じてしまいます。
この状態を微小面皰(びしょうめんぽう)といって、目で確認することはできません。
しかし毛穴が閉じてしまっている状態なので、”ここから毛穴の中で皮脂が分泌されると白ニキビや黒ニキビに悪化”します。

黒ニキビの場合は、毛穴の中で溜まった皮脂が閉じた毛穴を開いてしまいます。
すると、”毛穴の中の皮脂がむき出しになり、空気に触れている皮脂が黒くなってしまう”のです。
- 男性ホルモン
- 乾燥
- ストレス
- 触り続ける
- 睡眠不足
- 過剰な皮脂分泌
これらの原因は別々に独立しているわけではなくて、密接に関わり合っています。
黒ニキビの6つの治し方
黒ニキビの治し方は6つあります。
- 皮膚科でディフェリンゲルやベピオゲルを処方してもらう
- 皮膚科で面皰圧出する
- 自宅で正しく潰す
- ピーリング系のニキビ洗顔料を使う
- 月に一度毛穴パックをする
- どうしても治らないなら美容皮膚科を検討する
実践できるものは、取り入れるようにしてください。
それぞれ解説していきます!
1.皮膚科でディフェリンゲルやベピオゲルを処方してもらう
黒ニキビは皮膚科で薬をもらうことで治せます。
黒ニキビを治すときに、初めに検討するべきなのは”皮膚科へ行くこと”です。
- ディフェリンゲル
- ベピオゲル
- デュアック配合ゲル
- エピデュオゲル
それぞれ保険適用内で使える治療薬です。
”日本皮膚科学会でも強く推奨”されています。
今ある黒ニキビを取り除くことも大切ですが、”黒ニキビを増やさないようにすることも重要”です。
それを解決できるのは、ここで紹介したニキビ治療薬になります。
上のニキビ治療薬を手に入れるためには、皮膚科に相談して皮膚科医の先生に処方箋を出してもらわなければいけません。
なので、まずは皮膚科へ相談に行きましょう。
ニキビができたら皮膚科へ行くべき3つの理由!体験談と治療薬まとめ
2.皮膚科で面皰圧出をしてもらう
面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)は尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017で、”選択肢の1つとして推奨されている治療法”です。
面皰、炎症性皮疹に、面皰圧出を選択肢の一つとして推奨する。
面皰圧出は、面皰においては毛包内に貯留する皮脂、炎症性皮疹においては膿を排出することで、面皰あるいは炎症性皮疹の炎症を軽快させる理学的治療で、保険適用も有している。
(引用元:尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017)
昔はよく行われていた治療法の1つで、保険も適用されています。
この治療は、”消毒などを行ってからニキビの先端に穴をあけて「面皰圧出器」という専門器具を使って治療”します。
手で潰すのとは違って、皮膚に傷がついたり、跡が残ってしまったりすることもありません。
この面皰圧出での治療は、”ニキビの治りが早くなる”というメリットがあります。
時間とお金があるのなら、自分で潰すよりも正確できれいに治せます。
3.自宅で正しく潰す
先ほどの面皰圧出という治療は、どのタイプのニキビにも対応しています。
つまり”理論上は、すべてのニキビを潰すことはできる”ということです。
専用の器具などを用意できるという方は、”自分で潰すのもあり”です。
ただし自分で潰すなら、正しい潰し方や必要な道具を揃える必要があります。
- 面皰圧出器(アクネプッシャー)
- アルコール消毒液
- 清潔な針
面皰圧出器を持っているという方は少ないと思いますが、”1000円前後”で売られています。
またこれ以外にも、医療現場で使われる医療用の面皰圧出器も”3000円前後”で売られています。
本格的な面皰圧出器がほしいという方はこちらを検討してください。
道具を揃えたら、正しいやり方で潰していきます。
やり方は、動画と同じです。
- ニキビを消毒する
- ニキビに穴を開ける
- コメドプッシャーで優しく押し出す
”黒ニキビの場合は炎症がないので、血が出ることはほとんどない”でしょう。
しかし血が出た場合は消毒せずに、キズパワーパッドで湿潤療法を行うと治りが早いです。
4.ピーリング系のニキビ洗顔料で予防をする
尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017では、”ニキビ用の基礎化粧品が推奨”されています。
痤瘡患者のスキンケアに痤瘡用基礎化粧品の使用を選択肢の一つとして推奨する。但し、痤瘡患者への使用試験が報告されている低刺激性でノンコメドジェニックな痤瘡用基礎化粧品を選択するなどの配慮が必要である。
(引用元:尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017)
ニキビ用の洗顔料の中には、ピーリング作用がある洗顔料もあります。
敏感肌の方は刺激を感じる恐れがありますが、刺激に気をつけながら使えば黒ニキビ予防に使えます。
黒ニキビができるメカニズムは毛穴が閉じることから始まっていますが、”ピーリング作用によって予防できるから”です。
完全にできなくなるわけではないでしょうが、頻繁にできる方はピーリング系の洗顔料を試す価値があります。
ピーリング系の洗顔料であれば、医薬品会社から出ている”ノブACアクティブがオススメ”です。
複数の皮膚科医が開発に関わっていて、皮膚科に置かれていることもある基礎化粧品です。
サリチル酸やグリコール酸が配合されていて、軽いピーリング作用があります。
ノブACアクティブはニキビに効果がある?実際に使った口コミまとめ
5.月に一度毛穴パックをする
”月に1回くらいの頻度であれば、毛穴パックをしても良い”です。
ただし、3日に1回や1週間に1回というような頻度で使ってしまうと、肌に大きな負担がかかります。
また、使うときはホットタオルで肌を温めてから使いましょう。
毛穴パックは根本的な治療にはならないので、緊急用として使うのが良いです。
基本的には、”毛穴パックよりも塗り薬による治療をオススメ”しています。
6.どうしても治らないなら美容皮膚科を検討する
黒ニキビが皮膚科へ行っても治らない場合は、”美容皮膚科を検討”します。
美容皮膚科では、ケミカルピーリングやトレチノイン(塗り薬)の治療が受けられます。
特にケミカルピーリングは尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017でも、”黒ニキビに1つの選択肢として推奨されている治療”です。
面皰に、標準治療が無効あるいは実施できない場合にグリコール酸あるいはサリチル酸マクロゴールによるケミカルピーリングを選択肢の一つとして推奨する。
(引用元:尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017)
ディフェリンゲルやベピオゲルが効かなかった場合は、美容皮膚科へ行くことを検討してください。
”口コミで良かった洗顔料や美容法を試すよりも、美容皮膚科の方が何倍もいい”です。
黒ニキビの間違った治し方とケア方法
1.市販のニキビ薬を使う
薬局やドラッグストアには、色々なニキビの塗り薬が売られています。
しかし、”市販の塗り薬は主に殺菌や消毒の効果があるもので、黒ニキビを治すものではありません。”
基本的に赤ニキビや黄ニキビ向きの薬なので、黒ニキビに悩んでいる方にはオススメしないです。
オロナインなどが家にあったとしても、黒ニキビには使わないようにしてください。
2.気になるからといってベタベタ触らない
ニキビの原因でも説明しましたが、”肌を触り続けることがニキビの原因になります。”
肌を触り続けてしまうと、角化細胞が反応して皮膚を厚くしようとします。
皮膚が厚くなると、毛穴が閉じてニキビができるという流れです。
黒ニキビが気になってベタベタ触る人は多いですが、逆に原因になってしまうので避けてください。
3.手で潰さない
黒ニキビを正しい方法で潰せば早く治せますが、”手や爪で潰すと肌を傷つけます。”
下手をするとバリア機能の低下とともに、ニキビができやすくなります。
ニキビを潰すこと自体はどのタイプでも可能ですが、やり方を間違えると悪化する原因になるので注意が必要です。
安易に手で潰さないように注意してください。
まとめ
黒ニキビは比較的初期のニキビで、赤ニキビにも悪化しにくいという特徴があります。
そのため、”黒ニキビは適切な治療をおこなえば、きれいに治すことが可能”です。
一番効率的な治療は皮膚科へ行って薬をもらうことですが、できない場合は自宅で専用の器具を使って芯を出すことでしょう。
黒ニキビに悩んでいる方は参考にしてみてください!