「新生児なのにニキビができてる・・・」
「赤ちゃんのニキビはどうやって治せばいいの?」
今回は赤ちゃんニキビができる原因から治し方までを解説していきます!
生まれてから突然ニキビができたら、とても心配ですよね。
ただニキビ跡にしないためにも、早い治療が必要になります。
今回はそんな赤ちゃんのニキビについて解説します!
赤ちゃんにニキビができてしまった人は参考にしてみてください!
目次
赤ちゃんニキビとは?大きく分けて2種類ある
そもそもニキビは専門的に言うと、”尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)”という皮膚疾患です。
2013年の米国日小児科学会では、赤ちゃんにできるニキビを時期別で分類しています。
年齢 | 治療の有無 | |
---|---|---|
新生児 | 生後6週間未満 | 必要なし |
乳児 | 生後6週~1歳未満 | 必要。一部の飲み薬を除いた薬 |
幼児 | 1歳~7歳未満 | 必要。一部の飲み薬を除いた薬 |
そして赤ちゃんニキビは、おもに”新生児ざ瘡(しんせいじざそう)”と”乳児ざ瘡(にゅうじざそう)”と言います。
この辺りは時期によって、呼び方が変わります。
新生児にできるニキビは特別珍しいものではありません。
ある研究では、”新生児の約20%程度にできると報告”されています。
また女の子よりも男の子の方がホルモンの関係で、約5倍発症しやすいと言われています。
新生児ざ瘡は別の肌トラブルの場合もある
生後6ヶ月未満の赤ちゃんにできるニキビは、ニキビではない場合もあります。
ある研究では、”新生児ざ瘡にケトコナゾールクリームを1日2回使うと、1週間で有効だったと報告”されています。
Treatment with 2% ketoconazole cream applied topically twice daily was effective in 1 week.
Malassezia furfur is frequently associated with a common nonfollicular pustulosis of the newborn, probably improperly termed neonatal acne.
訳:2%ケトコナゾールクリームによる局所的な1日2回の治療は、1週間で有効であった。Malassezia furfurは新生児の一般的な非濾胞性膿疱症と頻繁に関連しており、新生児のにきびとおそらく不適切に呼ばれています。
これらのことからニキビではなく、マラセチア毛包炎である可能性が指摘されました。
マラセチア毛包炎とは、マラセチア菌というカビ菌の一種が原因で起こる皮膚疾患です。
参照:DERM QUEST
新生児ざ瘡とマラセチア毛包炎の違いは、ニキビの場合は顔のみにしかできず、マラセチア毛包炎の場合は胸のあたりにもできるという点です。
とはいえ、”どちらの場合も2,3週間程度で、自然治癒することが多いので治療は不要”とされています。
なので、この時期であれば皮膚科へ行く必要はないでしょう。
赤ちゃんニキビができるメカニズムと原因まとめ
赤ちゃんニキビの主な原因は”ホルモンバランスの乱れによる過剰な皮脂分泌”です。
新生児は、男性ホルモンが一時的に活発になっています。
その理由は、”母体由来の男性ホルモンと赤ちゃん自身の男性ホルモンが一時的に上昇しているから”です。
この影響で、皮脂の分泌量が非常に多くなってしまいます。
ちなみにこの皮脂分泌は生後6ヶ月ごろで落ち着いてきます。
後はニキビと同じメカニズムです。
男性ホルモンは、皮脂の他に”角化異常の原因”となります。
角化異常とは、皮膚が厚くなることです。
角化異常が起こると、毛穴が閉じてしまい、そこに皮脂が溜まってしまいます。
また皮脂は過剰に分泌されているので、赤い炎症をもったニキビに悪化しやすいです。
母乳が赤ちゃんニキビの原因にはならない
ここまで赤ちゃんにニキビができるメカニズムを解説しましたが、母乳がニキビの原因になることはありません。
なので、”安心して飲ませて大丈夫”です。
赤ちゃんのニキビは、主にホルモンバランスの乱れが影響しています。
赤ちゃんニキビの5つの治し方
赤ちゃんニキビの治し方は5つあります。
- 生後6週間目までのニキビは治療が不要
- 生後6週~1歳未満でニキビがあるなら皮膚科の薬を使う
- ベビーソープで皮脂を除去する
- ベビーオイルやワセリンはおすすめしない
- 赤ちゃんニキビは潰さない。爪を切るよう心がける
赤ちゃんニキビを治すのに、参考になったものは取り入れてみてください。
それぞれ解説していきます!
1.生後6週間目までのニキビは治療が不要
”生後6週間目までの新生児ニキビは治療が必要ありません。”
ここで薬を使ってしまうと、逆に悪化してしまうケースがあります。
この時期は、主に”ぬるま湯とベビーソープで洗顔を行うのがベスト”です。
新生児の洗顔は他の皮膚疾患の予防にもなります。
2.生後6週~1歳未満でニキビがあるなら皮膚科の薬を使う
生後6週間~1歳未満の場合で、ニキビがあるなら皮膚科の薬を使います。
使う薬は、大人ニキビの場合とほとんど変わりません。
米国小児科学会では、この時期に以下のような薬が使われています。
- ディフェリンゲル
- ベピオゲル
- 塗る抗菌薬
- 飲む抗菌薬(テトラサイクリン系以外)
これらの薬は、保険適用内となっています。
基本的に3割負担で受診できるので、一度皮膚科へ行ってみてはいかがでしょうか?
ただ一部赤ちゃんにはオススメできない抗菌薬があるので、自分が使っていた薬を使うのはやめましょう。
別の肌トラブルの場合もあるので、皮膚科へ行くのが無難です。
3.ベビーソープで皮脂を除去する
ベビーソープによる皮脂の除去は、ニキビ予防につながると考えられています。
特に新生児は皮脂の分泌が多いので、効果的です。
先ほどもいったように、ニキビ以外の皮膚疾患も予防することができます。
ベビーソープを選ぶときは、”普通の石鹸よりも片手で取り出せる泡タイプがオススメ”です。
首がすわっていない赤ちゃんを抱えながらになるので、楽ができるものを選びましょう。
4.ベビーオイルやワセリンはおすすめしない
ニキビに保湿が良いということで、赤ちゃんにも保湿する人が多いです。
しかし、保湿するときはベビーオイルやワセリンは避けましょう。
なぜなら、”油性座瘡という油によるニキビが見られるから”です。
ミネラルオイルは肌に浸透しませんが、”毛穴に詰まりやすくニキビや汗もになる”ケースがあります。
保湿するときはベビーオイルやワセリンは避けるようにしましょう。
5.赤ちゃんニキビは潰さない。爪も切るように心がける
赤ちゃんのニキビは、ホルモンバランスの乱れによる一時的なものが多いです。
なので、”わざわざニキビを潰す必要はありません。”
むしろ下手に潰して、ニキビ跡を作ってしまう可能性があります。
ニキビはかゆみがありませんが、”赤ちゃんが無意識に潰さないように爪を切ることも心がけてください。”
ただ赤ちゃんニキビの場合はニキビ跡が残ることはほとんどないと言われています。
まとめ
”赤ちゃんニキビは、自然に治るのがほとんど”でした。
新生児の場合は皮膚科へ行く必要がありませんが、洗顔は行うようにしてください。
また”保湿をするときはベビーオイルやワセリンは避けるのが無難”です。
これらの油によって、ニキビができる可能性があります。
それでは、赤ちゃんのニキビが気になっていた方は参考にしてみてください!