「アキュテインってどんな薬なの??」
「私のニキビにもアキュテインは効果ありますか?」
今回は海外では重症ニキビの標準治療として使われているアキュテインについて解説していきます。
日本では未認可の薬で一部の美容皮膚科でしか使われていませんが、最強のニキビ治療薬と言っても過言ではない薬です。
というのも、このアキュテインという薬は”ニキビへの有効率が98%以上、再発率も約30%”という実力を誇ります。
日本ではほとんど知られていないことが残念ですが、重症ニキビに悩んでいるひとにとってはオススメしたい薬の1つです。
今回はそんなアキュテインについて解説していきます!
重症ニキビに悩まされ続けてきた方は参考にしてみてください!
目次
海外で使われているアキュテイン(イソトレチノイン)とは?
アキュテインとは、”イソトレチノイン”というビタミンA誘導体を含む飲み薬のことです。
”アメリカや欧州、国際的な治療ガイドラインでは、それぞれ重症ニキビに推奨”されています。
日本では未認可なので、日本の治療ガイドラインには掲載されていません。
日本で認可されていない理由の1つが副作用の強さにあります。
アキュテインはニキビへ高い効果をもちますが、他の薬では見られないような強い副作用が出ます。
いくら効果が高いと言っても、アキュテインが日本で正式に使われ始めるのはまだ先になりそうです。
アキュテインがニキビに効くメカニズム
アキュテインがニキビに効くメカニズムは、完全に解明されていません。
しかしわかっている範囲では、以下の3つが挙げられています。
- 皮脂腺を縮めて、皮脂分泌を抑える
- 皮脂腺細胞を正常にして、炎症の起きにくい肌にする
- 角質細胞を正常にして、毛穴の詰まりを防ぐ
実際に使用した人は、”「皮脂の分泌が止まった」と実感する人が多い”です。
とは言っても、皮脂分泌を抑える以外の働きもあるため、再発率もかなり低くなっています。
保険適用内の薬にも毛穴の詰まりを防いだり、炎症を鎮めたりする働きはあります。
しかし皮脂腺に直接アプローチする薬はありませんし、皮脂分泌がここまで減る薬はありません。
これがアキュテインが最強のニキビ治療薬と言われる理由です。
アキュテインによる重症ニキビへの効果一覧
アキュテインの重症ニキビへの効果をまとめます。
アキュテインには、以下のような効果があります。
- 皮脂が抑えられる
- ニキビができにくくなる
- ニキビが急激に減る
- 毛穴が目立たなくなる
- 肌のザラザラが消える
- 色素沈着が薄くなる
アキュテインは皮脂を減らしてニキビも減っていきますが、その他にも”毛穴が小さくなったりザラザラが消えたり”もします。
効果の感じ方には人それぞれ違いがありますが、毛穴が目立たなくなったという方は多いです。
また”アキュテインはあくまでニキビ治療用の薬なので、ニキビ跡目的では利用しない方がいい”でしょう。
色素沈着を薄くすると書きましたが、これはターンオーバーを促進する働きによるものです。
ただしアキュテインは、ニキビ跡全般を治せるという意味ではないので注意してください。
もし色素沈着を治すのであれば、別の治療法を試してみましょう。
アキュテインが効いてくる期間は?
アキュテインの効果を実感する人は、”治療を始めてから1ヶ月以内という人が多い”です。
とは言っても、個人差があるので1ヶ月で感じないという人も心配はありません。
美容皮膚科によって違うとは思いますが、だいたい3ヶ月で効果が無ければ、薬の用量を増やして様子をみます。
日本の皮膚科では主に10mg~20mgほどが一般的で、最大量の目安が「自分の体重×2mg」です。
アキュテインの1クールは約6ヶ月間で、ニキビが再発した場合は2ヶ月~4ヶ月ほどあけて2クール目を開始します。
アキュテイン治療の良い所は1クールほとにニキビができにくくなっていく点です。
症例写真
(引用元:Accutane Before & After Photos)
実際に重症ニキビに悩んでいて、アキュテインで治療された方の症例写真です。
1枚目の方はアキュテイン治療を10ヶ月間続けて、大きく改善されました。
アキュテインによる副作用まとめ
ここまでアキュテインの効果について説明してきましたが、万能な薬ではありません。
アキュテインは高い効果と引き換えに、”強い副作用があります。”
アキュテインの場合は副作用の種類も多いため、一般的な副作用と重大な副作用の2つにわけます。
一般的な副作用にあるものほど頻度が高く、重大な副作用ほど頻度が低いです。
一般的な副作用
- 皮膚・鼻の粘膜・唇などの乾燥
- 骨や間接の痛み
- 頭痛
- 吐き気
- 赤ら顔
- 中性脂肪の上昇
- 血糖値の上昇
- 抜け毛
アキュテインを使った人のほとんどが強い乾燥を感じます。
なので、”アキュテインを処方してもらえる皮膚科では保湿剤も同時にもらえる”でしょう。(ワセリンやヒルドイドあたり?)
また乾燥よりも頻度は落ちますが、骨や間接の痛みや頭痛が見られます。
中性脂肪や血糖値の上昇というのは、血液検査の結果です。
アキュテイン治療は体に負担のかかる治療方法でもあるので、多くの美容皮膚科で血液検査がおこなわれています。
また抜け毛は稀でおきても、服用をやめれば元に戻ります。
重大な副作用
- 視力低下
- 急性肝炎
- アナフィラキシーショック
- クローン病
- 胎児の奇形
- 流産
- 死産
- 鬱(うつ)
- 精神病
- 自傷行為
- 自殺衝動
アキュテインの治療は重大な副作用もあります。
ルールとなっているのが”妊活・妊娠中の女性は服用を禁止”という決まりです。
また精神に影響を与えることもあるので、皮膚科によっては精神疾患のある方にも出さない院もあります。
ただし”皮膚科医の先生の指示に従って慎重に治療をしていければ、大きな副作用が出ることは少ない”でしょう。
治療するときは皮膚科医の先生の指示に従っておこなってください。
アキュテインの正しい飲み方
アキュテインは、”1日1錠食後に飲む薬”です。
空腹のタイミングで飲んでしまうのは、アキュテインの吸収が悪いです。
どのタイミングかは決まっていませんが、皮膚科医の先生の指示に従いましょう。
仮に飲み忘れてしまった場合は気づいたときに飲むのではなく、次の食事の後で飲むようにしてください。
ただし飲み忘れたのが前日のときは無理に飲む必要はありません。
アキュテインってどのくらい値段するの?
アキュテインを取り扱っている関東圏の皮膚科で比較してみました。
値段 | 備考 | |
---|---|---|
高円寺肌のクリニック | 7840円 | 28日分・10mg |
アクネスタジオ | 17,500円 | 1ヶ月 |
みずほクリニック | 19,800円 | 1ヶ月 |
新宿御苑美容内科 | 24,000円 | 1ヶ月 |
湘南美容外科クリニック | 880円 | (1日分だとしたら、26,400円/月) |
5つの美容皮膚科を比較すると、”高円寺肌のクリニックがダントツで最安値”でした。
用量は10mgとなっていますが、20~80mgまで用意されていて、用量が増えるたびに値段が高くなっていきます。
ちなみにこれはあくまで薬の値段なので、初診料や診察代、血液検査などの料金は含まれていません。
アキュテインは保健適用外の治療方法なので、やや治療費は高めです。
今回最安値だった肌のクリニックさんを参考にすると、初診でだいたい2万円~3万円ほどとなっています。(10mg~40mg)
アキュテインの個人輸入は法律で禁止されている
アキュテインの費用を解説しましたが、「もっと安く手に入れる方法ないの?」という声も出てくるでしょう。
方法として考えられるのは個人輸入ですが、厚生労働省が注意喚起をおこなっています。
アキュテイン及びそのジェネリック医薬品については、数量に関係なく、医師の処方せんまたは指示書に基づき必要な手続きを行わない限り、個人輸入することはできません。
これまで説明したとおり、副作用も強力な薬です。
そもそも法律に違反していますし、個人輸入で手に入れないでください。
まとめ
アキュテインの治療は重症ニキビ向けで非常に強力です。
「普通皮膚科に通っていたけど全然治らなかった・・・」と悩んでいる人は一度検討してみる価値があります。
ただし副作用も強いので、必ず副作用を確認した上で治療をおこないましょう。
薬の値段も高いので、未成年の方は両親と相談してみてください。
ただ15歳未満の方は治療そのものが受けられないので注意が必要です。
アキュテインについて気になっていた方は参考にしてみてください!
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