今回は、赤みのニキビ跡の治し方を解説していきます。
赤みのニキビ跡は紅斑と呼ばれていて、ニキビの炎症が一時的に残ってしまう症状です。
ニキビ跡の赤みを治す方法は色々と紹介されています。
しかし、その中には明らかに間違っていて、いつまで経っても治せないものもあります。
そこで、今回はニキビ跡の赤みを治すのに一番効率が良いケミカルピーリングとイオン導入について解説します。
目次
ニキビ跡の赤みは化粧品では治らない
ニキビ跡の赤みを化粧水や美容液で治そうとする人がいます。
まず、これは完全な間違いなので、辞めてください。
ニキビ跡専用の化粧品はいくつか見られようになりました。
その中でも、人気なのがリプロスキンという化粧水です。
リプロスキンではニキビ跡を治すことはできない
リプロスキンは、ニキビの後の化粧水と公式ページで書いています。
しかも、リプロスキンの口コミで「ニキビ跡が薄くなった!」という口コミも見られます。
断言していいですが、リプロスキンでニキビ跡を治すことはできません。
僕は実際に使い切りましたが、ニキビ跡が薄くなることはありませんでした。
これはよくよく考えればわかることですが、医薬部外品は”何かを防ぐことしかできない”からです。
つまり、リプロスキンができることはニキビやニキビ跡を治すことではなくて、”ニキビやニキビ跡を『予防』すること”なんです。
他のサイトでは半年使い続ければ、ニキビ跡を消すことができると言っていますが、それは無理でしょうね。
口コミで「赤みが薄くなった!」と言っている人は”ステマ”か”勘違い”です。
赤みのニキビ跡は時間をかければ自然治癒していきます。
それは数ヶ月かもしれませんし、数年かもしれません。
たまたま自然治癒しつつあるのをリプロスキンのおかげだと勘違いしている人はいそうです。
ただ、逆にリプロスキンを使っても治らないと言っているのは当たり前のことなんです。
【ニキビ跡専用化粧水の闇】ニキビ跡化粧水でニキビ跡を消すのは不可能!
ビタミンC誘導体配合の化粧品では難しい
赤みのニキビ跡にビタミンC誘導体という意見は正しいです。
しかし、そこでビタミンC誘導体配合の化粧水や美容液を使うのは少し違う気がします。
化粧水や美容液には、大きく2つのデメリットがあります。
- 角質層までしか浸透しない
- ビタミンC誘導体にも種類がある
1.角質層までしか浸透しない
化粧品の成分が浸透するのは角質層という皮膚の表面までです。
上の画像を見てもらえればわかりますが、角質層は一番上の表面部分です。
厚さにすると、”0.02mm”と言われています。
ニキビ跡の赤みを消すためには、足りない印象を受けます。
それなら、イオン導入でさらに深くに浸透させて、徹底的にケアするべきです。
2.ビタミンC誘導体にも種類がある
実は、ビタミンC誘導体にも種類があります。
そこまで詳しくなくて調べてみましたが、
- リン酸アスコルビルマグネシウム
- リン酸アスコルビルナトリウム
- リン酸アスコルビルアミノプロピル
- アスコルビン酸グリコシド
- アスコルビン酸グルコシド脂肪酸
- パルミチン酸アスコルビル
- テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
- L-アスコルビン酸-2-リン酸ナトリウム
かなり色々な種類があります。
日本皮膚科学会が推奨しているのは下の2つです。
- テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
- L-アスコルビン酸-2-リン酸ナトリウム
もし、ビタミンC誘導体を使うなら、美容皮膚科で適切なビタミンC誘導体をしっかりと浸透させる方が良いのは間違いありません。
お金はかかりますが、悪質な化粧品で時間とお金をムダにするよりはいい選択です。
ニキビ跡の赤みはケミカルピーリングとイオン導入の併用が効果的
ニキビ跡の赤みを治すなら、”ケミカルピーリングとイオン導入を併用するのが良い”と考えています。
ケミカルピーリングにより角質層を剥がし、浸透しやすくなったところでイオン導入をします。
ケミカルピーリングを行うと、浸透しやすくなるので、ビタミンC誘導体はかなり期待できます。
ただし、敏感肌の方は注意して、どちらも美容皮膚科で行うのが理想的です。
では、それぞれ解説していきます。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、”白ニキビと赤ニキビに選択肢のひとつとして推奨されている治療法”です。
ただ、保険が適用されていないので、選択肢のひとつとして推奨されています。(C1)
使われるピーリング剤は
- グリコール酸
- サリチル酸マクロゴール
この2つです。
ピーリングとは、和訳で”剥がす”という意味があります。
古代からある美容法のひとつで、古くなった角質層を剥がすことで健康的でキレイな肌になります。
ただし、ケミカルピーリングは簡単な治療では無いので、必ず皮膚科で行ってください。
欧米では、ピーリング剤を使ったホームケアが有効な事例は報告されているようです。
しかし、簡単にできるものではないので、ケミカルピーリングは皮膚科で行うようにしてください。
ピーリングのデメリット
ケミカルピーリングにもデメリットがあります。
- 敏感肌には向いていない
- 保険が適用されていない
大きいデメリットはこの2つです。
ケミカルピーリングは効果的な治療ですが、皮膚にかかる負担は大きくなります。
元々、”バリア機能が低い人には向いていない治療法”と言っていいでしょう。
その辺りは皮膚科の先生が判断されると思いますが、おすすめはしません。
ケミカルピーリングの主な副作用は
- 皮膚刺激
- 乾燥
この2つですが、一時的なもので長くは続きません。
また、保険が適用されていない治療です。
ニキビ治療ガイドラインでは、白ニキビと赤ニキビに選択肢のひとつとして推奨されています。
ただし、お金を全額負担しなければいけません。
お金がかかるという点は間違いなくデメリットです。
イオン導入
ケミカルピーリングと併用して、イオン導入もおすすめします。
イオン導入はビタミンC誘導体やプラセンタを肌につけて、弱い電流を皮膚に流して浸透させる治療法です。
この治療法はほとんど副作用がなく、成分の効果も期待できます。
特にビタミンC誘導体はニキビや美白、アンチエイジングなど様々な効果があります。
- 皮脂の分泌を抑制する
- メラニン色素の生成を抑制する
- メラニン色素を排出する
- コラーゲンの生成を促進する
- 炎症を鎮める(間接的に)
よって、ニキビやニキビ跡どちらにも効果を期待できます。
ニキビ治療ガイドラインでは、ビタミンCの外用は赤ニキビと赤みのニキビ跡に選択肢のひとつとして推奨されています。
ビタミンC誘導体のイオン導入をおすすめしたいのはニキビから赤み・色素沈着・クレーターと対応範囲が広いからです。
イオン導入器は市販で販売されていますが、ビタミンC誘導体にこだわるなら美容皮膚科で治療するのをおすすめします。
イオン導入のデメリット
イオン導入にもデメリットが2つあります。
- ニキビの治療としては微妙
- 保険が適用されていない
イオン導入はニキビの治療に使われることがありますが、根本的な治療にはなりません。
なので、ニキビを治すという目的で使うのはおすすめしません。
それなら、保険適用内でもっといい治療があります。
もし、使うなら併用する形で使った方が良いです。
また、ケミカルピーリングと同じで保険が適用されている治療法ではありません。
費用は全額負担になるので、1回で3000円~7000円が目安です。
ただ、美容皮膚科の中にはケミカルピーリングとイオン導入をセットにしているところも多くあります。
レーザー治療のように高くはありませんが、保険が適用される治療よりも高くなります。
まとめ
ニキビ跡の赤みに、ケミカルピーリングとイオン導入をおすすめします。
一番ダメなのが化粧品で赤みを消そうとすることです。
ニキビ跡専用と書かれている化粧品はニキビ跡を消すことができるわけではなくて、予防なので注意してください。
基本的に化粧品でニキビ跡を消すことはできません。
ケミカルピーリングとイオン導入は赤みを治すのに効果的な治療ですが、デメリットが無いわけではありません。
敏感肌の人には向きませんし、保険が適用されていないので、全額負担になります。
デメリットも踏まえた上で赤みを消したい方は美容皮膚科へ相談してみてください。
赤みに悩んでいる人の参考になれば幸いです。